午前12:00頃、歩いていると遠くから
「助けて~!助けて~!」の声。
かすれた声で鳴きながらの声がどこかでする。…
とても小さな声だったが、
「こりゃ、一大事!」
という事で声のする方へ行くと
「お風呂から出れないんです。」との声。
しかも、女性!!
「どうされたのですか?」と聞くと
「お風呂に入ってたら、お風呂のドアがどうしても開かないんです。開けて下さい、助けて下さい。」と言われる。
部屋を伺うと集合住宅の2F!
「とりあえず、玄関に向かいます」と言って玄関に向かうと
当然カギが掛かっている。
また声のする方に向かい、
「カギが掛かっていますけど・・・・」と言うと、
「そうなんです。」と言われる。
考えて見れば、女性が一人でお風呂に入るのだから、
カギが掛かっていて当然。
「ベランダの窓は開いていますか?」と聞くと
「たぶん・・・・」
こうなったら覚悟を決めて、集合住宅2Fの部屋の玄関をたたくと
都合良く隣の方が見えられた。
「隣の方がお風呂に閉じ込められてて・・・・」
「隣の方はいないはずだけど・・・。」
この瞬間、私は幽霊を疑う事となる。が、
「ベランダから隣に部屋を確認してほしいのですが」
と言うと、一旦ドアが閉まりベランダで声を掛け合う気配がした。
間もなく玄関が開かれ、部屋の奥からベランダへ行く事になった。
ベランダには間仕切りがあって、流石にブチ破るのは抵抗がある。
結局ベランダの「外」から隣の部屋にお邪魔する事となった。
2Fと言えども、一旦ベランダの外に出るのは流石に怖い。
すると気を利かせた奥さんが椅子を持って来てくれた。
椅子をお借りしてベランダの外から隣のベランダへ侵入。
お陰様でベランダの窓は開ける事が出来た。
ここでもう一つの問題。
それはお風呂・・・・。しかも女性が一人!!
「開けてもいいですか?」
と声を掛けると、泣きじゃくる声しかしない。
ヤバイと思ったが、お風呂場のドアを力いっぱい開けた。
中に女性が一人。『服』を着た女性が一人、髪の毛が濡れたままの女性でした。
話を伺うとなんと3時間も風呂場で声を上げられていたとの事。
お風呂のフタを閉じて立って窓から声を上げていたのに、気づいたのは私一人だったらしい。
フタが落ちて膝を怪我をされていたが、一人の部屋に長居するわけにも行かず、早々に部屋を出た。
隣の方にお礼を言うと、逆に隣の方が住まわれている事がわかり安心したと感謝された。
ベランダを飛び越えた時に私は膝を痛めたらしく、
帰りの階段を下りる時、手すりに掴ったのは言うまでもない(泣)
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